東京パラ、神奈川県内の全市町村でも聖火の種火 フェスティバル実施へ

 7日で東京パラリンピック開幕まで200日となるのを前に、県は6日、県内全市町村が独自の方法で採った火を一つに集め、開催地の東京に送り届ける「聖火フェスティバル」を実施すると発表した。県内に競技会場はないが、広く県民に一体感を味わってもらい、機運を高める。

 8月14~16日に全33市町村と県でそれぞれ採火。16日に横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)で開催する「集火・出立式」で計34灯を集め、トーチに点火する。

 火を起こす方法や場所は各市町村に委ねられており、土地柄や個性がにじむ。趣向を凝らして生み出された火を一つに合わせることで、多様性を表現する。

 箱根町では「箱根強羅夏まつり大文字焼」(同16日)の前夜祭で行われるたいまつ焼き、開成町では築300年のかやぶき屋根の古民家「あしがり郷瀬戸屋敷」のいろりの火、平塚市では七夕の短冊を燃やした火を、それぞれ種火とする。

 各都道府県でも同様に採火が行われる。県内各地の思いが詰まった神奈川の火は、同21日に東京都内で開かれる「集火式」で、全国各地で採られた火とまとめられ、一つの聖火となる。

 採火は全国700以上の自治体で実施。同18日からは競技会場がある静岡、千葉、埼玉、東京での採火とリレーが始まる。

 神奈川県の担当者は「各地のイベントに足を運んでもらい、一体感を味わえる場にしたい」と期待を込めた。

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