壁に書かれた“圧い”メッセージ

「卒業 入学 おめでとう」-。諫早市久山町の祐野工務店の壁に書かれたメッセージ。白色を付けたのではなく、祐野光弘社長(47)が仕事で使う高圧洗浄機で、壁に付いた汚れを落としながら、文字をしたためたものだ。
 小中学校や高校が立ち並ぶ国道34号沿いの通学路。毎日、行き来する児童、生徒たちへはなむけの言葉を贈ろうと、約1年前に記した。水圧を調整しながら、ゆっくり書き進める技が必要という。
 季節が変わり、妻たちから「早く消して」と懇願されても動じず、先月末には新作の「あいさつ」の文字を追加。「子どもに分かる言葉で最も大事なことと伝えたい」。“圧い”思いを壁に込め続ける。

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