ハードディスク流出問題 データ消去する過程を公開

ハードディスクの物理破壊を実演した黒岩知事=県庁

 個人情報を含む行政文書を記録したハードディスク(HD)の流出問題を受け、県は20日、完全にデータを消去する過程を公開した。破壊機器にHDを差し込み手動で穴を開けた黒岩祐治知事は「今考えられる技術では最高の安全対策だと思っている」と述べた。

 県が独自にまとめた再発防止策は、個人情報や重要情報を含むHDについて、リース業者への返却前に県職員が専用ソフトなどを使いデータを消去。事業者は「磁気的破壊」とHDに穴を開ける「物理的破壊」を実施し「三重に消去する」(黒岩知事)。作業には職員も立ち会うとしている。

 同問題を巡っては、県が返却したサーバーのデータ消去を請け負った情報機器会社の元社員(窃盗罪で公判中)が、盗んだHD18個をオークションに出品。県は昨年末までにすべて回収した。

© 株式会社神奈川新聞社