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長崎県長崎市平野町の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館。地下2階の追悼空間を歩いていると、足元に虹色の光が現れた。
見上げると、天窓の向こうに横長のガラス製の柱が並んでいる。これがプリズムの役割を果たし、太陽光を屈折させ七色に分散させているようだ。
同祈念館によると、この光を見られるのは10月と2月だけ。ただし天候などによって現れない日もある。2月は午後2時すぎごろ床面の数カ所に現れ、被爆者を悼む厳かな空間が幻想的な雰囲気に包まれる。ゆっくりと移動しながら約1時間で消えるという。
黒川智夫館長は「光による偶然の産物。追悼を一層清らかなものにしてくれる」と話す。