「相模の大凧(だこ)まつり」で揚げるたこに題字を書き入れる作業が23日、相模原市南区新戸の相模の大凧センターで行われた。地域住民約25人が協力し、東京五輪の成功を願う「輪風」との文字を書き入れた。
作業をしたのは、たこを揚げる保存会の一つ、「相模の大凧文化保存会上磯部地区」。
会員らは、つなぎ合わせた手すきの和紙をセンターの床一面に広げ、右上に「輪」、左下に「風」を配置。炭で輪郭を描いた後、太陽を表す赤色の顔料で輪を、大地を表す緑色の顔料で風を塗った。
今年のまつりでは、四つの保存会が5月4、5の両日、同区の相模川河川敷の4会場で揚げる予定。ただ、昨秋の台風19号による増水の影響で大きな被害を受けた会場があり、倉庫で保管していた保存会の作業道具も流されたという。
相模の大凧文化保存会上磯部地区の野口喜助会長(71)は「準備作業は大変だが、台風で被災した人たちを元気づけたいと考えてきた。まつりを通じて、五輪の成功も祈りたい」と話した。