中上貴晶「右肩の状態はかなり改善。今回は80%を目標に」/MotoGPカタール公式テスト初日

 MotoGP開幕戦カタールGP(3月6日~8日)に向けて、その舞台となるロサイル・インターナショナル・サーキットで、2020年シーズン2回目の公式テストが始まった。このテストは、2月22日から24日までの3日間で行われる。カタールGPは、シーズンを通して唯一のナイトレースとして開催されるレースだ。昨年は午後4時から午後10時までの6時間でテストが行われたが、今年は午後1時から午後8時までの7時間で実施され、レギュラーライダー、テストライダー22人が走行した。

 LCRホンダ・イデミツで3年目のシーズンを迎える中上貴晶は、今季初テストとなった2月上旬のマレーシア・セパン公式テストでは、昨年10月に手術した右肩の状態が完璧にはほど遠く、昨年のチャンピオンマシン、2019年型ホンダRC213Vの慣熟走行に多くの時間を割いていた。あれから約2週間が過ぎて、右肩の状態も着実に回復した中上は、午後3時過ぎにコースインすると、41ラップを周回。

 初日のベストタイムは1分55秒627で15番手。中上は、コースインすると4ラップから5ラップを周回、1分55秒から56秒台でラップを重ねていく。テストは、午後1時から6時ごろまではデイタイムとなるため、本番に向けての本格的なテスト走行は、照明が点灯される午後6時からとなるが、初日は午後7時過ぎに走行を終了した。

2020年MotoGPカタール公式テスト:中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)

■LCRホンダ・イデミツ 15番手:中上貴晶(1分55秒627/41Laps)
 前回のセパンは、完治していない右肩にとって本当に厳しいテストとなりました。テストの内容も走りも自分が望んだものではありませんでしたが、あれから2週間が過ぎて、右肩の状態はかなり改善されました。まだ右肩の力は不足していますが、セパンに比べるとプッシュができるようになり、2019年型RC213Vの慣熟走行も順調に進み、徐々にペースを上げることができました。

 ラップタイムは、まだまだ満足できるものではありません。加えてテスト終盤には右肩に痛みが出てきましたが、セパンよりはかなりいい状態です。そういう状況の中で昨年の初日よりタイムは上がっているし、初日としては悪くありませんでした。明日は右肩の状態を確認しながら連続ラップの周回を伸ばしていきたいです。前回のセパンは60%の状態でしたが、今回は80%を目標としています。そして開幕戦までには、100%の走りができるように調整していきたいです。

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