長崎の食材を“プレミアム”なコース料理で 29日まで トラフグ、和牛、野菜など… 宿泊施設の魅力向上へ

 長崎県が昨秋、ホテルの料理人らを県産食材の産地に招いた「産地招聘(しょうへい)会」に参加した県内の宿泊施設が今月、視察した長崎トラフグなどの食材を使ったコース料理を提供している。県は「ながさきプレミアムフェア」と銘打ち、観光客や県民への周知を図っている。
 県は1人当たりの平均消費額は日帰り客より宿泊客が多いことから、観光消費額の増額を目指し宿泊施設の魅力向上を図っている。産地招聘会は宿泊施設の食の満足度を高めようと企画し、県内6施設の料理人らが参加。トラフグのほか長崎和牛、雲仙種採り野菜の産地を巡った。
 フェアでは三つの食材を全て使ったコース料理が振る舞われる。提供施設はANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒル(長崎市)、にっしょうかん別邸(同)、ホテルニュー長崎(同)、雲仙福田屋(雲仙市)。期間は29日まで。
 このうちANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒルでは、種採り野菜をバーニャカウダ風に、トラフグはてっさ(ふぐ刺し)をフレンチ風にアレンジし昆布締めにした。焼いた和牛サーロインはソースと塩で提供する。招聘会に参加した芦塚豪料理長は「素材の質が感動するくらい素晴らしい。西洋料理発祥地のプライドを持ち、長崎の食と文化を発信したい」と意気込みを話す。
 県は団体旅行客向けのオリエンテーションで告知するなどフェアをPR。「旅行者が長崎で素晴らしい食事を味わうことで、観光の魅力アップと県産品のブランド向上にもつながれば」としている。

 


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