『PMC:ザ・バンカー』 ハリウッドも真っ青の迫力アクション

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 北朝鮮と韓国とのリアルで身近な問題を映画にしたミリタリー・サバイバル大作。両国の軍事境界線=DMZの地下30メートルにある巨大な地下要塞(バンカー)を舞台に、緊迫した空気を最後まで壊すことなく、大迫力のアクションを描きます。

 つい最近も映画『パラサイト 半地下の家族』がアカデミー賞作品賞を受賞して、韓国映画の素晴らしさを見せつけたばかりですが、本作で描かれるアクションのクオリティもハリウッド真っ青の迫力でびっくりするはず。韓国映画はいつも何がすごいかって、脚本の緻密さなのですが、この映画もまさに息もつかせぬ展開で、初めから終わりまでとにかくハラハラドキドキしっぱなし! 前作の『テロ,ライブ』ではテロリストからの爆破予告を受けてテレビの独占生中継に挑むキャスターのスリリングなドラマを描いたキム・ビョンウ監督。今回は映像の作り方のかっこよさも、ストーリー展開の速さも全てがパワーアップしています。

 主人公は、韓国特殊部隊の元兵士で傭兵のエイハブ。演じているのは、韓国で大ヒットした映画『神と共に』シリーズに出演しているハ・ジョンウです。この役柄のために、アメリカまで1カ月行って英語のセリフやガンアクションを学んだそう。この映画を見ると、役柄へのハ・ジョンウの熱意が伝わってくるはず。ちなみに本作でエイハブが友情を育む医師のユンを演じているのは、先述の『パラサイト』でエリート夫を演じたイ・ソンギュン。いやあ、なんでこんなに韓国の役者さんってお芝居が上手いんでしょう。って、ついつい感心してしまうほどの演技戦は見ものです! ★★★★★(森田真帆)

2月28日(金)から全国順次公開

監督:キム・ビョンウ

出演:ハ・ジョンウ、イ・ソンギュン

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