創建、宮城県名取市の震災被害神社再建し防災拠点に

創建(大阪市)は2月27日、2011年の東日本大震災の津波で流失した宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)神社を無償で再建・寄贈することを発表した。空気製水器や蓄電池なども備え、地域の防災拠点とする計画。

創建はグループ会社に木の城たいせつ(北海道栗山町)があり、宮大工の技術を生かし、金物を使わず木の釘やはめこみによる「木組み」と呼ばれる工法をプレカットで実現している。これを生かし災害で被害を受けた神社を無償で再建し、寄贈する「災害被災神社・地域振興プロジェクト」を2018年から行っており、閖上神社が3件目となる。

今回はコンソーシアムを組み、空気中から1日あたり200Lの水を作る製水器や、避雷針、太陽光発電システムや蓄電池、津波・水害時に身を守るため、いざという時に中に入り流されても平気なシェルターなどを備え、地域の防災拠点とする計画としている。

創建では空気製水器の他、太陽光発電システム、蓄電池やシェルターを備え、木の城たいせつのプレカットによる防災に注力した木造戸建て住宅「INOCHI」も今年から販売する計画としている。2月27日に東京都千代田区で行われた記者発表会に出席した吉村孝文会長は「全国にこの家を広めたい。様々な企業と協力して安全・安心について取り組んでいく」と意欲をみせた。

吉村会長(左から2人目)は防災への注力を強調した

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