新型肺炎で小中高休校要請 保護者や教諭ら困惑

入試、卒業式どうなる

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突然の臨時休校要請に教育現場には衝撃が走った=長崎市内(写真と本文は関係ありません)

 「入試や卒業式はどうなるのか」-。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が全国の小中高校、特別支援学校を臨時休校にするよう要請すると表明した27日、県内の生徒や学校関係者、保護者らに驚きや困惑が広がった。一方「仕方ない。冷静に考えたい」との声も聞かれた。
 「どうしよう…」。県庁の「協働エリア」で同級生と勉強していた長崎市内の県立高3年の女子生徒(18)は言葉を失った。大学入試の後期試験に向けて学校に通うはずだった。「あした学校でどう言われるか。みんな動揺すると思う」
 学校は3学期のカリキュラムを残したまま春休みまで休校になる見込み。長崎市内の30代女性教諭は「まとめの活動ができないまま次の学年に行かせていいのか」と不安顔。40代の男性教諭は「長崎で感染者が出ていないのに、全国一律の措置はどうなのか」と疑問視した。
 休校の判断はどう決めるのか。県教委関係者は「どの程度強制力がある要請なのか詳細は全く分からないが、県の基準を決めないといけない」。長崎市教委の担当者は「子どもがずっと自宅にいるとなれば親も対応を考えないといけない。入試も控えている。悩ましい」とこぼした。
 佐世保市教委は「(休校としない)合理的な理由がない限り、国の要請に従い、冷静に考えていきたい」。課題の一つは中学生の入試への対応だ。「休校はできるが、自宅で生徒をどう待機させるか考えなければならない。(国などの)指示に基づいて対応したい」
 私立学校の対応について県学事振興課の担当者は「まだどうなるか分からない」と困惑した様子。
 政府は、保育所は一斉臨時休園の要請対象とはしていない。だが、県内のある首長は「10歳未満の子どもは感染リスクは低いとは言われているが、感染者が出ないとも言い切れない。かといって、保育所も幼稚園も閉めてしまえば、対応に追われる保護者が増えて社会機能が麻痺(まひ)する」とジレンマを口にする。
 諫早市のNPO法人の保育所は、3歳児未満をメインに約20人が通う。感染拡大を受けて3月に予定していた親子お別れ遠足は中止し、スタッフはマスクを着用。関係者は「働くお母さんばかりなので休園は最終手段。感染者が出ないように、手洗い、うがい、消毒を徹底していく」と話した。
 小学5年と3年の子どもがいる県内のパート女性(42)は「外出はしていいのか。習い事は…。分からないことだらけ」と話した。

 


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