長崎港松が枝埠頭 2バース化 国が予算計上方針

2バース化に向けて動きだす松が枝岸壁=長崎港

 長崎港松が枝埠頭(ふとう)に大型船2隻を接岸できる2バース化について、国土交通省が2020年度政府予算に新規事業化に向けた予算を計上する方針を固めたことが27日、分かった。アジアのクルーズ船需要を確実に取り込むため、6年間で総事業費約136億円をかけて港湾施設を整備する。
 2バース化を巡っては、岸壁不足で受け入れを断っている現状から、県や長崎市、経済団体、本県国会議員らが新規事業化を強く要望。20年度予算に盛り込まれるのか注目されていた。
 実現した場合は、路面電車の松が枝方面への延伸など背後地の再開発構想も連動して動きだす可能性がある。
 関係者によると、港湾施設の整備期間に20年度から25年度までを想定。大型船に対応できる約410メートルの新しい岸壁や泊地、臨海道路、埠頭用地を整備する。港湾管理者である県への意見照会や、国の事業評価部会での審議などを経て正式に決まる。
 国交省は本年度、事業化に向けた検証調査を実施していた。

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