新型コロナ 川崎市立小中高は3月4日から休校に

市対策本部会議で「子どもの居場所確保を早急に検討してほしい」と呼び掛ける福田市長(中央)=川崎市役所

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府が全国の小中学校、高校や特別支援学校を臨時休校にするよう要請したことを受け、川崎市は28日、市立学校を3月4日から春休み前日の同25日まで臨時休校にすると決定した。同2、3の両日は通常通りとする。一方、特別支援学校・学級については通常通りに受け入れる方向で検討を進めていることも明らかにした。

 28日午後の市対策本部会議で市教育委員会が発表した。政府方針に対し、休校開始を2日間遅らせる理由について、市教委は「保護者や児童、生徒に確実に情報を伝えるため」などと説明。卒業式は登校日とし、来賓の参加見合わせや、状況に応じた在校生と保護者の人数制限などの感染防止策を講じて実施する。

 特別支援学校・学級について、市教委は「個別の支援を必要としている人が数多くいる」との理由から、通常通り児童、生徒を受け入れる方向で県と調整しているとした。福田紀彦市長は「(特別支援学校・学級への)ニ-ズは格段に高い。通常通りやっていくのが望ましい」と述べた。

 また、家庭の事情で自宅にいることが困難な児童、生徒のために学校内に居場所を設けるとし、わくわくプラザ(学童保育)の継続などを視野に、市教委と市こども未来局が具体案を検討中という。校庭や体育館などの学校施設開放は中止するとした。

 会議後、報道陣の取材に応じた福田市長は「親御さんや子どもたちも心配していると思う。一拍置いて説明し、4日から休校という形にさせていただいた」と説明。「共働きの家庭が多く、子どもの居場所をどう確保するのかが最大の課題。感染防止と居場所づくりの両立ができるよう対策を打っていく」と話した。

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