臨時休校巡る対応分かれ 三浦半島4市1町

小学校校庭

 新型コロナウイルスの感染拡大防止で、政府が全国の小中高校を臨時休校にするよう要請したこと受け、神奈川県三浦半島の4市1町の市教育委員会は28日、その対応決定に追われた。三浦市は要請通り3月2日から休校とする一方、児童・生徒への指導の時間を確保するため、残る3市1町は同3日からとするなど対応は分かれた。

◆校庭一部開放も

 要請について横須賀市の上地克明市長は神奈川新聞社の取材に、「一刻も早く感染拡大を防ぐという考え方は理解できる」とした上で、「あまりに急なので、現場は混乱している」と答えた。

 同市教育委員会の新倉聡教育長は市議会定例会の冒頭、市立学校の基本的な対応を説明。3月3日から休校とすることに「2日は児童・生徒への指導や保護者への通達が必要」と述べた。特別支援学校は、生徒・児童の個々の事情に応じて学校が居場所となるよう対応するという。

 鎌倉、逗子両市、葉山町の教委も同様に3日から臨時休校を決めた。鎌倉は16日以降に児童・生徒の状況を確認するため、登校日を設ける方針。

 また、横須賀市立小には校内に学童クラブを開設している学校もあり、時間制限はあるものの、遊び場として校庭を開放する。

 三浦市教委は、政府の要請通り2日から休むことにした。在校生の授業の遅れについては、状況に応じて春休み期間に対応できるか検討する。

◆卒業式参加 三浦と逗子OK

 横須賀市教委は、小中高校ともに卒業式は保護者の参加は認めないことを決めた。葉山町教委も2月28日、卒業生と教職員だけで行うことを決定。同町教委は「子どもの健康、安全を守る観点から理解を」と話している。

 26日に保護者の参加を認めていた鎌倉市教委は28日、あらためて校長会を開き、卒業生と教職員のみに変更した。

 一方、三浦市教委は市立小中学校の卒業式は、卒業証書授与のみとして実施し、卒業生、保護者、教職員のみの参加の方向で検討している。逗子市教委も、保護者の参加を認めている。

© 株式会社神奈川新聞社