一斉臨時休校 原則2日から 長崎県内

 新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)拡大防止で、文部科学省は28日、各都道府県教育委員会などに一斉休校を正式に要請する通知を出した。これを受け長崎県教委はすべての県立中学、高校、特別支援学校を3月2日から24日まで原則臨時休校とすると発表。学校運営上やむを得ない場合も4日から休校とした。県内21市町教委にも小中学校などで同様の対応をするよう求め、池松誠二教育長は「長崎県内ではまだ感染者は出ていないが、リスク管理の面から休校期間を判断した」と述べた。
 各市町教委によると、4日から休校が16市町と最多で、2日からが3市町、3日からと5日からが各1市。課題や生活指導の準備などがあり、判断が分かれた。県教委によると、県立と市町立の学校を合わせ対象は574校12万1千人(昨年5月1日時点)。休校期間後は多くがそのまま春休みとなるが、積み残した授業は春休みや新年度に実施するという。
 県教委は卒業式や終業式について「臨時登校日」を設定して実施することを認めたが、できるかぎり時間を短縮したり学年で時間をずらしたりする措置を取るよう要求。県立学校には▽部活動の禁止▽人の集まる場所への外出を避け、基本的に自宅で過ごすよう指導▽家庭で学習できるよう課題を出す-などの対応を通知した。
 また県立の青少年教育施設と体育施設計10カ所、ミライon図書館の児童生徒の利用を停止する。
 特別支援学校の児童生徒について池松教育長は「放課後デイサービスの事業者に(午前中から預かるなどの対応を)お願いをすることになる。対応できない場合は学校で受け入れることも考えている。原則として集団生活を避けたいと思うが、柔軟に対応したい」と述べた。

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