取り扱い収入8.5%減 新型肺炎でJR長崎支社 新車両出発式は中止

長崎駅リニューアルを記念して販売される乗車券(JR九州長崎支社提供)

 JR九州長崎支社は28日、新型コロナウイルス感染拡大の影響や対応について明らかにした。2月の取り扱い収入(24日現在の速報値)は前年比8.5%減。新型車両の出発式は中止し、長崎駅リニューアル記念乗車券は郵送販売に切り替える。乗客にはマスク着用や手洗いを呼び掛けている。
 28日の定例記者懇談会で西川佳祐支社長は、企業の出張や観光旅行、市民の外出が手控えられる傾向が強まりつつあるとみて「感染拡大防止策を徹底し早期収束を待ちたい」と述べた。
 JR長崎線(長崎駅-浦上駅)は3月28日に高架化・開業する。だが同8日の高架上を歩く記念ウオークイベントに続き、同14日に運行を始める省エネ車両YC1系の出発式も取りやめた。

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 「ありがとう長崎駅記念乗車券」は当初、同8日に328セットに限定し同駅で販売予定だった。購入客が多数集まるのを避けるため、同1日~20日に郵送で受け付け、申込者全員に提供する。申し込み方法は同社ホームページ上の「長崎エリア お知らせ」に掲載した。
 長崎駅や車内では放送やポスターを使い、利用客にマスク着用や小まめな手洗い、せきエチケット、時差出勤、テレワークへの協力を呼び掛けている。26日から職員も時差出勤を始めた。
 新長崎駅舎完成記念式典の開催の可否について、西川支社長は「県や市など関係機関と協議中。状況を見極めて判断する。長崎が大きく変わる節目だけに、いい空気感で迎えたい」と話した。

 


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