右肩不調でバットを振れないジャッジ 指揮官もイライラ

日本時間3月1日、ヤンキースのアーロン・ブーン監督は、右肩の痛みを訴えているアーロン・ジャッジが精密検査を受ける予定であることを明らかにした。ジャッジは、日本時間2月18日に野手組のキャンプがスタートして以降、守備練習などを行っているものの、屋外でバットを振っていない。指揮官は「少しイライラしているよ。(ジャッジに)何が起きているのか、なぜこんなに時間が掛かっているのかわからないんだ」と苛立ちを隠せないでいる。

ブーンによると、ジャッジは日本時間2月29日に屋内での打撃練習を行い、右肩の違和感を訴えたという。ヤンキースは、MRI検査などを行ったものの、目立った故障は見当たらなかった。ブーンは「今、最も大切なのは(右肩の違和感の)原因を明らかにすることだ」と語り、ジャッジは日本時間3月3日にさらなる検査を受ける予定となっている。

ジャッジは、守備練習でのスローイングは特に問題なく行っており、右肩の違和感は打撃にのみ影響を与えているようだ。ブーンは、ジャッジが日本時間3月27日の開幕戦に出場する可能性について「時間を考えれば大丈夫だと思う。1週間後や10日後にオープン戦に出場し始めたとしても、開幕には間に合うだろう」と語っているが、右肩の違和感の正体が明らかにならない限り、決して楽観視はできない。

昨季のヤンキースは30人の選手が合計39度にわたって故障者リスト入りするという不名誉なメジャー新記録を樹立。今季も正中堅手のアーロン・ヒックスがトミー・ジョン手術のリハビリで出遅れるほか、先発左腕のジェームス・パクストンも腰の手術で開幕に間に合わず、主力打者の1人であるジャンカルロ・スタントンも右ふくらはぎを痛めて開幕戦出場が微妙な状況となっている。さらに、完全復活を目指したルイス・セベリーノがトミー・ジョン手術を受けて今季を全休することが決まっており、昨季に続いて今季も開幕前から故障者が続出。これに加えてジャッジまで離脱することになれば、選手層の厚いヤンキースとはいえ、大幅な戦力ダウンは避けられないだろう。

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