あの“名コンビ”再び! 森川智之×三上哲が『魔界探偵ゴーゴリ』イベントで生アフレコを披露 配役チェンジのサプライズも!?

「魔界探偵ゴーゴリ」スペシャル試写会&トークショー(左)森川智之、(右)三上哲

2020年3月にCS映画専門チャンネル ムービープラスにてテレビ初放送される『魔界探偵ゴーゴリ』シリーズの吹替版三部作に先駆け、スペシャル試写会&トークショーが開催された。主人公・ゴーゴリを演じる森川智之と探偵・グローを演じる三上哲が登壇し、『SHERLOCK(シャーロック)』(2010~2017年)以来となった“名コンビ”の姿に沸いたイベントの様子をレポートする。

『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』© TNT-Broadcasting Network JSC

<探偵モノ×森川智之&三上哲>ふたたび!「スタッフに『SHERLOCK』好きがいるんだなと(笑)」

ロシアで興行収入No.1(※「BOX MOJO」調べ)を記録した人気シリーズ『魔界探偵ゴーゴリ』シリーズの吹替版三部作が、CS映画専門チャンネル ムービープラスで2020年3月にテレビ初放送されることを記念し、スペシャルイベントが2020年2月27日(木)に開催された。シリーズ1作目『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち【日本語吹替版】』の試写会に加え、吹替キャストの森川智之(ゴーゴリ役)と三上哲(グロー役)がゲストとして登壇し、アフレコ秘話や作品の見どころを紹介。お気に入りのシーンを再現する生アフレコも披露された。

(左)進行・小林麗菜、(中央)ゴーゴリ役・森川智之、(右)グロー役・三上哲

大きな拍手で迎えられた森川と三上は、おそろいの黒いパーカーを着て登場。「新手のユニットです(笑)」とおどける森川を、にこやかに見守る三上。作中に登場する黒騎士(連続猟奇殺人事件の容疑者)をイメージして作られたムービープラス製のオリジナルパーカーは、胸にロシア語で“ゴーゴリ”と記され、腕を上げると黒騎士の角を思わせるデザインが施されている。「これ、普段も着れますね」「(ロシア語で書いてあるから)読めないし。英語だと恥ずかしかったりしますからね」と、二人も気に入った様子だ。

グロー役・三上哲

『ゴーゴリ』シリーズの印象について、森川が「映像はすごいし、美しい女性がいっぱい出てくるので、“こんなにロシアの映画ってすごいんだ”と思いました」と感想を述べると、三上は「みんな顔色が悪いなと思いました。これからだんだん(2作目、3作目に向かって)血色が良くなってくるかもしれないですよね」と“顔色”に言及。会場は爆笑に包まれた。

『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』© TNT-Broadcasting Network JSC

それぞれが演じる役どころについて問われると、「これほどまでにネガティブな、メソメソした主人公はいないんじゃないかと。自分が書いた本を自分の家の暖炉で焼いてメソメソしてるんですよ(笑)」(森川)、「グローさんはね、赤いローブを……それ(色のこと)ばっかりになっちゃうけど(笑)、いちいちオシャレですよね」(三上)と笑顔で語った二人。その様子から、一筋縄ではいかないキャラクターを楽しんで演じた様子がうかがえた。

続いての話題は、森川と三上の“名コンビ”について。BBCのドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』でシャーロック・ホームズを演じる三上とジョン・ワトソンを演じる森川が再びタッグを組んだ同シリーズ。「香盤表に三上さんの名前があって、“探偵”って書いてあって、僕がいて。だから、もう(『SHERLOCK』が)大好きな人がスタッフにいるんだなって、ほくそ笑みました」。そんな森川の言葉に、客席のファンも大きくうなずく。三上も「馬車で旅立つところとか“ちょっと見覚えあるな?”っていうのがあったりなかったり……すごく嬉しかったです」とコメントするも、森川の「気のせいですよ!」の声に「気のせいでしたね。はい、気のせいでした!」と笑顔で返す。『SHERLOCK』で見せた二人の“名コンビ”ぶりは健在だ。

配役チェンジの生アフレコ! 三上のゴーゴリ演技に森川「やらなきゃよかった」!?

さらにアフレコ秘話も明かされ、なんと収録当日に森川がスタジオを間違えたとのこと。「お忙しい方なので、“今日は森川さんと一緒に収録できないんだなあ”なんて思っていたら、違うスタジオに行ってた」と笑う三上に対し、森川が「いや、スタジオが引っ越したんです。(移転前にスタジオがあった場所に)行ったらコインパーキングになってたんです!」と言い訳すると、会場は大爆笑。

ゴーゴリ役・森川智之

“お互いの印象や好きなところ”については「(三上さんは自分が)持っていないものを全部持っている。スタジオでもこのカッコよさで、長台詞を汗ひとつかかない」との森川の言葉に対して、三上は「すべてが素敵です。今日は二人で仲良くこれ(おそろいのパーカー)を着て、外を練り歩きますか!」と再び爆笑を誘った。

グロー役・三上哲

ここで、ゴーゴリの家をグローが訪ね旅立ちを伝えるシーンが「お気に入り」という二人の言葉から、急遽そのシーンを再現することに。ゴーゴリのセリフ「書記官が必要なら、ぜひ僕も同行させてください」と、グローのセリフ「それならよかろう。5分で準備したまえ」を実演した二人に大きな拍手があがるなか、「5分じゃ無理です」「5分で準備したまえ!」「着替えとか、歯ブラシとかも用意しなくちゃいけないので」とアドリブで会話劇を続ける二人。さらには「逆やります?」の森川の提案で、三上がゴーゴリを、森川がグローを演じるというサプライズな展開に! 弱々しいゴーゴリを見事に演じた三上に「悔しいな。やらなきゃよかった(笑)」と森川がボヤく一幕も。そんな森川もグローを堂々と演じきり、観客も大満足の様子だった。

ゴーゴリ役・森川智之

劇中ですぐに倒れてしまうゴーゴリにちなんだ「会ったら倒れてしまうほど憧れている人物は?」という質問に対して、横浜DeNAベイスターズファンで知られる森川は筒香嘉智選手(横浜DeNAベイスターズからMLBのタンパベイ・レイズに移籍)を、三上はシャーロックで声をあてているベネディクト・カンバーバッチをそれぞれ挙げる。すると、三上の答えを聞いた森川は「(自身が吹替を担当した)トム(・クルーズ)とキアヌ(・リーヴス)、ジュード・ロウには会っているけど……クラッとはこなかったですね。筒香のホームランを見ただけで倒れますけど」と独自の“クラッと基準”を展開し、会場からは笑いが起こった。

グロー役・三上哲

最後に、本作を楽しみにしているファンへ向けて、森川より「1作目の後もビックリするような展開が繰り広げられます。2作目、3作目もぜひご覧になっていただければと思います」との挨拶でイベントは終了。ちなみに、三上いわく「違う役でもちょっと出ているので、ぜひチェックしてみてください」とのこと。同シリーズを楽しむポイントが、またひとつ増えたのではないだろうか。

三上「ロシア語がわからないからこそ吹替に専念できた」

トークショーの前に行なわれた取材では、役を演じる際にこだわったこと、お互いが演じた役の印象についてなど、笑いを交えながらも本作にかける二人の思いが語られた。

─それぞれ役を演じる際にこだわった点は?

森川:ゴーゴリは、なるべく母性本能をくすぐられるようなキャラクターになるようにと意識しました。

三上:僕は普段、実年齢よりも下の役を演じることが多くて。でも、今回演じたグローは年上なので「どう演じよう?」と思いました。枯れているわけじゃないので、脂ぎった感じを出せるように、でしょうかね。

『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』© TNT-Broadcasting Network JSC

─お互いが演じた役について、どのように感じましたか?

三上:(森川さんのゴーゴリは)すごく繊細な感じですが、グローがいなくなっても村に残って自分で推理するという強さもあるんですね。その割合がすごくいいなあと思いました。ただ弱いだけではないっていうのは、森川さんのゴーゴリからすごく感じましたね。

森川:本当にダメダメだったゴーゴリですが(笑)、その力をグローは初めて会ったときにすぐに見抜いて、捜査に連れていく。そのくだりが、三上さんの声のお芝居も相まって「あ、もう(グローが)こういう雰囲気だったらついていきます」みたいな、本当にリードしてくれるような感じでよかったですね。

─それぞれのキャラクターで「ここはすごくいいな」と感じるところは?

三上:グローはよくわかんないですよねえ(笑)。

『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』© TNT-Broadcasting Network JSC

森川:オシャレですよね。

三上:うん、オシャレ! あの赤いコートが似合う人っていないですよね? なかなかあれを着ようとは思わないから、それを着るという彼がすごいなと思いました(笑)。

森川:ゴーゴリは朴訥としていて、真面目なところですかね。それに……最初は本当に弱々しくて放っておけないんですが、1作目の『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』では彼が探偵として立ち上がる姿が見られるので、その成長具合がいいなと思います。単に弱々しいだけではなく、そうやって成長を見せてくれるところが好きですね。あと、顔がカッコいいです(笑)。

『魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち』© TNT-Broadcasting Network JSC

─ロシア語に声をあてる際に意識することなどはありますか?

森川:僕自身、ロシア語がわからないので吹替だけに専念できたかなっていうのは感じます。英語とかだと単語が耳に入ってきちゃって、戸惑うこともあるんですよね。セリフを言っているときに、英語の単語がズレて耳に入ってきたりすると……。

三上:そうそう! 気になる。

森川:「聞かないようにしよう」とかって思ったりもしますが、ロシア語の場合はそういったことがないので、スムーズにできたかなと思います。

三上:それはありますね。ロシア語を知らないから、純粋に役者さんの表情や語気に合わせてセリフを拾っていく感じですよね。

─最後に、本作をご覧になられる方へのメッセージをお願いします。

森川:ロシアのみなさんがこぞって観るような人気作品ですので、ぜひ日本のみなさんも吹替版で観て、おもいっきり楽しんでいただければと思います!

三上:映像がすごくキレイで素敵ですし、世界観も壮大なので、そういったものを楽しんでいただけたら嬉しいです。

取材・文:とみたまい

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