不安から思わぬ消費行動も...。マスクに続き、今、トイレットペーパーも「商品が不足する」といういわゆる「デマ」で店に行列が出来ています。メーカーなどは「在庫は十分あり、慌てて買いだめしないで」と呼びかけています。
きょう2日の長野市。ドラッグストアの前には開店を待つ人の列が出来ていました。始まったのは先週末から。おととい土曜日も長い列が。開店と同時に客が向かったのは...。
店のスタッフ:「お一人様一個でお願いします」
トイレットペーパーなどの紙製品です。
買い求めた人は:
「トイレットペーパーがなくなるとかって人の噂ですか。それで訳わからず走って買いに来ました」
「4軒回りました」
1時間後...。
(記者リポート:)
「開店から1時間、トイレットペーパーの棚には何もありません」
200個程あった商品は全て売り切れてしまいました。
とをしや薬局長野栗田店・降旗将崇店長:
「まさかトイレットペーパーまで新型コロナウイルスの影響なのか、予想してなかったので正直びっくり」
着用が求められているマスクはともかく、なぜトイレットペーパーなのでしょうか?
原因はいわゆる「デマ」。SNSなど「マスクもトイレットペーパーも原料は中国産で、トイレットペーパーも不足する」という情報が飛び交ったのです。実際はマスクの原料が主に輸入の不織布なのに対し、トイレットペーパーは、ほとんどが国内産の再生紙やパルプです。
このため紙製品のメーカーや業界団体は「十分な供給と在庫がある」と冷静な対応を呼びかけています。
丸富製紙・日向孝夫常務:
「土日でトラックが動かなかったりしているものですから、配送が店頭の(商品の)回転に追いつかないというだけで、メーカーの方に在庫は潤沢にあります。(Q.今後、生産が減ることは)無いです。全く無いです。極端に家庭内の在庫をつくることはしなくても供給は十分できますので、冷静になって考えていただきたい」
背景に感染への不安があるとは言え、買いだめは、本当に必要な人に行き渡りにくくなるため、冷静に対応する必要があります。