休校中の子に寄り添う明るい声 相模原のFM局が特別放送

放送の合間に、番組の打ち合わせをする藤澤QUUさん=コミュニティー放送局「FM HOT 839」

 新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に、神奈川県内公立学校の多くが臨時休校となった2日、相模原市中央区のコミュニティーFM放送局「FM HOT 839」(83.9メガヘルツ)が小中学生向けの特別コーナーの放送を開始した。登校できずに自宅で過ごす子どもたちに声で寄り添い、音楽や勉強、遊びを届ける。

 新コーナー「一緒に歌おう風っ子」が設けられたのは、藤澤QUU(くう)さんがパーソナリティーを務める生放送の「とれたてランチBOX」など3番組。

 「にいちがに、ににんがし」。初回は音楽に合わせて掛け算の九九を覚えたり、なぞなぞを出題したりする内容を流した。

 冒頭、「子どもたちに不安を与えないような生活をしていかないといけないと思います」と呼び掛けた藤澤さん。終了後、取材に「沈んだ心を元気づけられるよう明るい声で放送しました」と笑顔を見せた。今後も、子どもたちの好きな曲や漢字の書き取り問題などを取り上げる予定。

 同局は相模原市と愛川町、東京都町田市の一部と周辺地域で放送されている。政府が全国の小中学校などに臨時休校を要請して以降、リスナーから不安の声が数多く寄せられたという。同局を運営する「エフエムさがみ」の平岩夏木社長と大木俊一営業部長が新コーナーを発案した。

 平岩社長は「休校になっても子どもたちには生活のリズムを崩さないようにしてほしい。番組が日々の勉強を始めるきっかけにもなれば」と期待している。

 新コーナーは月曜から金曜までの午前11時10分、午後1時35分、午後5時35分の計3回、各回10分ほど放送する。

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