不要品、誰かを支えます 川崎いのちの電話が提供呼び掛け

リサイクル募金を呼び掛けるチラシ

 さまざまな悩みを抱えた人の電話相談に当たる社会福祉法人「川崎いのちの電話」(川崎市)は、運営資金を得るための新事業を始めた。不要になった書籍やブランド品などを提供して換金し、寄付金に充てることのできるシステム「リサイクル募金 きしゃぽん」を活用する。法人側は「いらなくなった品で社会貢献を」と協力を呼び掛けている。

 きしゃぽんは、埼玉県入間市の企業「嵯峨野」が手掛ける。寄付者がリサイクル品を着払いで送ると、査定金額が指定の団体に振り込まれる仕組みだ。2011年からスタートし、全国約130の団体が利用。嵯峨野によると、電話相談の団体がこのシステムを導入するのは初めてという。

 同法人は1986年12月に設立。92年7月からは24時間体制で人生や家族、仕事などに関する電話相談を行ってきた。運営費は市の補助金をはじめ、団体や個人からの寄付、コンサートなどのイベントの収益金で何とか賄っている状況といい、慢性的な資金不足が課題だった。

 「市の補助金や寄付金に頼るだけでなく、新たに運営資金を得る手だてになれば」と同法人。「寄付金は悩みを抱えている人たちの支えとなる。ご支援をお願いしたい」としている。

 寄付できるものはISBNコード付きの書籍やDVD、CD、切手や貴金属など。著しい汚れや破損のあるもの、週刊誌などは扱っていない。問い合わせは午前9時~午後6時、きしゃぽん電話0120(29)7000。

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