高校生3人 米に派遣 NPT再検討会議へ 平和大使派遣委

米国派遣の意気込みを語る田平さん=長崎市役所

 長崎、広島両市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は2日、4月から米ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせ、現地に高校生3人を派遣すると発表した。これまで集めた核兵器廃絶を訴える署名の目録を国連本部に提出する。
 平和大使は1998年の活動開始以来、毎年、国連機関に署名を提出しているが、NPT再検討会議に派遣されるのは初めて。3人は田平彩乃さん(17)=長崎北陽台高2年=、牟田悠一郎さん(17)=基町高(広島)2年=、齋藤愛さん(17)=盛岡第三高(岩手)2年=。
 4月22~29日の日程で米ワシントンやニューヨークに滞在。国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長に署名約200万筆分の目録を手渡すほか、NPT再検討会議の傍聴、平和活動に取り組む現地の非政府組織(NGO)との交流などを予定している。
 長崎市役所で2日、記者会見した田平さんは「これまでに集めた署名を届ける責任を受け止め、自分たちの言葉で核廃絶を世界に訴えていきたい」と話した。

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