サイン盗み対策? バウアーが球種を打者に伝えて投球

サイン盗み問題に揺れる球界に、「クセ者」として知られるトレバー・バウアー(レッズ)が一石を投じた。サインを盗まれるのを防ぐためには、投げるボールの球種を相手打者に伝えてしまえばいい、というのだ。

日本時間3月3日、ドジャースとのオープン戦に4回表から3番手として登板したバウアーは、4回表の先頭打者マット・ビーティと対戦する際に、あたかもブルペンでのウォーミングアップ中であるかのように、グラブで捕手に球種を伝える伝統的なやり方でビーティに球種を伝えてから投球。ビーティをセンターフライに打ち取った。バウアーは3イニングを投げて被安打2、奪三振2、無四球、無失点という見事なピッチングを見せ、オープン戦2度目の登板を終えた。

バウアーが打者に球種を伝えていることに気付いたテレビリポーターのジム・デイは、この件についてバウアーのチームメイトであるデレク・ディートリックに質問。ディートリックは「今オフ、野球の情報を追っている人なら誰でも、サイン盗みに関して少なからず関心があるだろう。トレバーはサイン盗みが好きじゃないんだ。だから彼は今季、新しく何かを始めようとしている。『これを投げるぞ。打ってみろ』って感じなんだろうね」と語った。

この試合ではそのやり方が上手くいき、4回からの3イニングを無失点に抑えることができたものの、もちろん、常にこのスタイルで投げ続けるわけにはいかないだろう。それでもディートリックは「トレバーはいつもクレイジーなことをしてくれる。僕たちはそれを楽しんでいるんだ」と楽しそうに話していた。

© MLB Advanced Media, LP.