メルセデスとウイリアムズを襲ったPUトラブルにハミルトンも懸念「まだ解決すべき問題が残っている」

 メルセデスのルイス・ハミルトンは、バルセロナで6日間にわたって行われた2020年シーズンのプレシーズンテストを終えて、チームが2020年型マシン『W11』を改善したことに満足していると語ったが、いくつか問題が残っていることを認めた。

 チームはパワーユニットの信頼性を懸念しているが、開幕戦オーストラリアGPまでに問題を解決するのに、あと2週間しか残されていない。

 第2回目のテスト最終日、ハミルトンは次のように話した。

「マシンのフィーリングについては、昨年から前進している。でもメルボルンに向けて解決しなければならない問題がまだ残っていることは明らかだ」

「僕はチームに対して全面的に自信を持っている。確実に良い状況のなかでオーストラリアに到着できるように、彼らはできることのすべてをするだろう」

 W11に最初のトラブルが見つかったのは、第1回目のテスト2日目だった。バルテリ・ボッタスが電気系トラブルに見舞われたため、走行を切り上げなければならなかった。チームはパワーユニットを交換し、トラブルが起きたパワーユニットを分析するため、ブラックリーのファクトリーへと輸送した。

 そして第2回目のテスト2日目には、ハミルトンが油圧トラブルに見舞われた。チームはここでもパワーユニットを交換することを決断し、ハミルトンはわずか14周しか走行することができなかった。

 困ったことに、このトラブルはメルセデス製パワーユニットを使用するウイリアムズのニコラス・ラティフィに起きたトラブルと類似しているようにも見えた。

「僕たちは良いウインターテストを過ごした」とハミルトンは主張した。

「でも完璧ではなかった。解決しなければならない問題がたくさん見つかった。(問題を解決するのに)どれくらい時間がかかるかわからないけれど、テストを通してそういうものを見つけることは、必ずしも悪いことではない」

「通常の場合、プレシーズンテストでは信頼性の面でかなり大きな自信を得てきた。だから(今回は)完璧ではなかった。僕たちは2基目、3基目のエンジンを使用した」

 ハミルトンは、パワーユニットのトラブルが相次いだことを心配していると認めた。

「僕たちにとってゆっくりと、あるいはリラックスしていられるような状況ではない。だけど僕たちが確実に良いスタートを切れるように、今後の2週間でファクトリーのスタッフたちができる限りのベストを尽くしてくれるだろうと、僕は彼らを信頼している」

「一方で、僕たちのパフォーマンスはかなり良かったと思う。木曜日(テスト2日目)を除いて、周回数も走行距離もプロセスも、僕らが発見したこともそうだ」

「他のチームと比べて、僕たちがどの辺に位置しているのかはわからない。おそらくチームはそのことについてもっと良い考えを持っているだろう。でも、マシンのことはよく理解できたよ」

© 株式会社三栄