28段ひな飾り350体 社殿への階段彩る

栗木神社の階段に並べられたひな人形=横浜市磯子区

 横浜市磯子区の栗木神社で3日、社殿への28段の階段をひな壇に見立て、ひな人形約350体を並べる催しが初めて行われた。地域住民から譲り受けたひな人形が境内を彩り、訪れた人々が子どもたちの健やかな成長を願った。

 企画したのは、周辺に住む主婦ら15人が昨年11月に結成した「栗木お雛(ひな)さまの会」。娘の成長や住宅事情の変化に 伴い不要になったひな人形の寄付を呼び掛けたところ、7段飾り26セットが寄せられた。代表の早川三枝子さん(70)は「千葉県勝浦市の『かつうらビッグひな祭り』のような催しを地元で開き、地域をにぎやかにしたい」と話す。

 新型コロナウイルスへの感染予防のため各地でイベント中止が相次ぐ中、栗木神社総代の曽根武夫さん(81)は「風通しが良い屋外なので開催を決めた。子どもたちが元気に集う地域に早く戻ってほしい」。10カ月の長女彩來(さえら)ちゃんの初節句を地元で祝った主婦永田由美香さん(39)=川崎市幸区=は「今は大変だけど、子どもたちは人生を豊かに彩り、健やかに育ってほしい」と思いを込めた。

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