トイレットペーパー盗難か…コンビ二のトイレから10ロール消える その後、客から6ロール譲り受ける 紙メーカー「1日に130万ロール製造、在庫は潤沢」

 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、「商品が不足する」などの、いわゆる「デマ」が広がり、トイレットペーパーなどの買いだめの動きがみられる中、長野県御代田町のコンビニエンスストアのトイレでトイレットペーパーの盗難とみられる被害がありました。一方、トイレットペーパーの製造会社は、「在庫は潤沢にある」と話し、冷静な行動を呼びかけています。

コンビニのトイレに貼り紙(提供:長野・御代田町のコンビニ)

 コンビニのトイレに貼られた張り紙。「トイレットペーパーが盗まれ在庫がない」と書かれています。こちらは、御代田町にあるコンビニエンスストア。オーナーによりますと、先月29日の朝、トイレを点検したところ、2ヵ所に保管していた交換用のトイレットペーパー10個ほどがなくなっていることに気づきました。

コンビニのトイレに貼り紙 提供:長野・御代田町のコンビニ 

 オーナーは、「身勝手な人だなと...。現在、在庫もない状態で困る。トイレが使えない状態が続けば、皆さんにも迷惑をかけてしまう」と嘆いています。

 その後、張り紙をみた客から6ロール譲り受けたということです。オーナーは「まさか、いただけるとは、ありがたいかぎりです」と話しています。

トイレットペーパーの原紙「ジャンボロール」 提供:コアレックス信栄(静岡・富士市)

 一方、こちらの写真は、通称「ジャンボロール」。トイレットペーパーの原紙です。長さ6万メートル、幅2.8メートルから2万6000ロールが作られます。トイレットペーパーを製造する静岡県富士市のコアレックス信栄では、通常通り24時間体制で工場は稼働しており、1日に130万ロールを製造しています。原料の古紙が不足したり、在庫が切れる心配もなく、全国への配送も滞りなく行われているということです。コアレックス信栄の佐野仁常務執行役員は「在庫は潤沢にある」と話し、冷静な対応を呼びかけています。

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