旧グラバー住宅 補修工事1年延長へ 環境経済委、長崎市を批判

 定例長崎市議会は4日、総務、教育厚生、環境経済、建設水道の4常任委員会が始まった。環境経済委員会で市は、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産「旧グラバー住宅」(南山手町)の保存修理工事完了が、約1年間遅れる見通しを明らかにした。
 老朽化対策や耐震補強などを目的に2019年1月着工。完工は20年11月末から、21年10月末にずれ込む見通し。
 市によると、工期延長は、当初の想定よりも劣化が進み、取り換えが必要な部材が大幅に増加したことなどが理由。市は本年度一般会計補正予算案に工期延長に伴う費用8600万円を計上している。
 委員からは「後から予算を増額というケースが多すぎる」「最初から想定できたのでは」などと市を批判する声が次々と上がった。追加資料の要求もあり、採決は持ち越しとなった。

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