観光消費2億6000万円損失 クルーズ船 佐世保入港キャンセル 新型コロナ

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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響について、佐世保市は4日、クルーズ船の入港キャンセルに伴い市内での観光消費額に約2億6千万円の損失が生じると試算していることを明らかにした。
 市議会一般質問で田中稔議員(自民市民会議)の質問に井元保雅観光商工部長が答えた。
 市観光課によると、1月27日に中国政府が海外への団体旅行を禁止して以降、1~4月に入港予定だったクルーズ船のうち、2月27日時点で延べ13隻が入港を取りやめている。観光消費額の損失は、各船の過去の寄港実績から乗客数と乗務員数をそれぞれ割り出し、調査などで把握した市内での1人当たりの消費額と有料施設への周遊率を掛け合わせて算出した。
 井元部長は「市内への経済効果を考えると、新型コロナウイルスの感染が早期に終息することを切に願う」と答弁。田中議員は「予期せぬ出来事が起きるリスクがあることはクルーズ船の受け入れの課題だ」と強調した。

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