トーイングチューブ、事故急増 浮体100人以上死傷 水上バイクより速度1.7倍に

実験で用いたトーイングチューブ(運輸安全委員会・船舶事故報告集)

  トーイングチューブとは、水上バイクなどでえい航して遊ぶ円形の浮体(浮き輪)。

 運輸安全委員会によると、「バナナボート」「トーイングチューブ」などの浮体を水上バイクがえい航中の事故で、10年間で100人以上が死傷。2016年には木曽川で、水上バイクで4人が乗った浮体を引っ張り走行中、浮体が他の水上バイクに衝突、子どもら2人が死亡する事故もあった。

 運輸安全委は昨年春、ロープ長さ20メートルのロープで実験したところ、浮体の速度が水上オートバイの約1.7倍になり、横転し落水するケースがあると報告。えい航中の事故が急増しているとして、ロープの長さや浮体の大きさを考慮し、旋回や波を越えるときは、十分に減速するよう注意喚起している。

トーイングチューブなど浮体えい航中の注意喚起を呼び掛ける運輸安全委員会の資料

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