STマイクロエレクトロニクス、高効率・高電力給電・安全性を備えたワイヤレス充電ICを発表

5G通信の導入に伴って、高電力・高効率の充電ソリューションへのニーズが高まっている。そこで、STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、高効率、高電力給電、および安全性を備えたワイヤレス充電IC「STWLC68ファミリ」を発表した。特長は以下の通り。

  • 高電力レシーバおよびトランスミッタとして動作するため、高速給電および電源共有が可能だ。また、異物検出機能(FOD)のほか、安全性に関するST独自のIPが採用されている。
  • ST独自の高電圧技術と、優れたミックスド・シグナル設計および品質保証で、最先端のワイヤレス充電システムを実現する。
  • 高い集積度により外付け部品を大幅に削減でき、小型の生活家電 / ウェアラブル機器や、スマートフォン / タブレットなど、幅広い機器に搭載できる。また、WPCのQi 1.2.4規格に準拠しており、あらゆるQi認定製品と完全な互換性を有している。
  • 低インピーダンスかつ高電圧の同期整流回路と低ドロップアウト・リニア・レギュレータが集積され、高効率と低消費電力を実現する。
  • I2Cインタフェースを搭載しているため、ファームウェアおよびプラットフォームのパラメータをカスタマイズでき、内蔵のOTPに設定を書き込むこともできる。また、ファームウェアのパッチを追加することで、より柔軟なアプリケーションを実現することができる。
  • 20W超のアプリケーションに適したソリューションや、低電力設計用にカスタマイズされたSTWLC68JRHなどの5W以下に適したソリューションまで、幅広い製品で構成されている。
  • STWLC68JRHを使用した試作開発を簡略化する評価ボードには、標準的な5Wアプリケーション向けのSTEVAL-ISB68RX、2.5Wの低消費電力アプリケーション用のSTEVAL-ISB68WAの2種類がある。GPIOなどの主要な入出力信号を簡単に接続できるヘッダ・コネクタが搭載されており、使いやすく、レジスタ設定用のUSBドングルも付属している。

STWLC68JRHは現在量産中で、大量購入時の参考価格は約2.0ドルだ。

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