「LINE」で情報提供とサポート開始 神奈川

県が開設した新型コロナウイルスの情報提供を行うラインアカウント(県提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、神奈川県は5日、無料通信アプリ「LINE」(ライン)を活用した情報提供やサポートを始めた。公式アカウント「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」を開設し、それぞれの年齢や体調に応じて必要な情報を届ける。さらに蓄積したデータから県内各地の発生状況などを県が即座につかむことで、対策に生かしていく。

 利用者が県の公式アカウントに体調や年齢、持病、郵便番号などを入力すると、その情報に合わせ「帰国者・接触者相談センター」への連絡の必要性や、住まいに応じたセンターの連絡先などを教えてくれる。また、新型肺炎に関する質問にも自動で応答する。

 郵便番号の入力で利用者の居住地が分かるため、どの地域で感染が発生しているかなど、実態把握に県が役立てる。データの分析には、県の顧問を務める宮田裕章慶応大教授が携わる。

 県内の相談センターには、2月10日~3月4日までに1万1660件の相談があったという。会見した黒岩祐治知事は「対策を進めるためには状況を把握し、サポートすることが必要。一人でも多くの人に登録してほしい。神奈川で始めるが、全国のモデルになって広がればいい」と述べた。ラインのアカウントは、県のホームページを通じて利用できる。

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