『新型コロナ』感染者の行動歴 観光牧場勤務の50代女性 大阪でライブ参加→高速バスで帰宅→接客業務 長野県「不特定多数の感染の可能性は否定できない」

 きょう6日、長野県南牧村に住む50代の女性が「新型コロナウイルス」に感染したことが確認されました。この女性は、先月、大阪市内のライブハウスで開催されたイベントに参加していたということです。女性は、その後、戻りましたが、症状が出た後も勤務先の南牧村の観光牧場に出社していました。これまでに分かっている女性の行動歴などをまとめました。

女性が訪れていた大阪市内のライブハウス

 感染が確認されたのは、南牧村に住む50代の女性会社員です。県によりますと、女性は先月19日、大阪市のライブハウス「ソープ・オペラ・クラシックス・ウメダ」で開催されたイベントに参加しました。この日のイベントには感染者が訪れていて、これまでに参加者の感染が多数確認されています。

 山梨県によりますと、女性はイベントの翌日、高速バスで帰宅したということです。そして、帰宅後の23日、勤務先である南牧村の「滝沢牧場」に出社しました。この日、38度台の発熱がありましたが、翌日は平熱に戻ったため出社、そして、28日から1日まで勤務していたということです。

 しかし、1日に咳や喉の痛みなどの症状が出て、3日に山梨県内の医療機関を受診。その後、5日にライブハウスに感染者が訪れていたことを知り、保健所に相談して帰国者・接触者外来を受診し入院しました。そして、きょう「陽性」が判明しました。女性は肺炎を発症していますが、重症ではないということです。

 県はこれまで感染者のプライバシー保護や風評被害防止などとして勤務先などは公表してきませんでした。ただ、今回は感染拡大を防ぐためとして「滝沢牧場」を公表しました。

阿部知事:

「いわゆる観光牧場で今回は不特定多数の感染の可能性は否定できない」

 県によりますと、女性が勤務したのは、先月23、24日、先月28日から今月1日の計5日です。牧場内の喫茶店でチケット販売などの業務にあたっていました。この間、来場者は50人ほどいるとみられ、県は、牧場を訪れた人は、症状の有無にかかわらず、保健所に相談するよう呼び掛けています。

 一方、女性は牧場の寮で同僚4人と生活していました。県は、この4人と会社の社員2人の少なくとも6人が濃厚接触者とみています。現在のところ症状はないということです。

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