2021年F1マシンの新規定が明らかに。バトル促進を狙うとともに、安全性を大幅に強化

 FIAは、2020年第1回世界モータースポーツ評議会会合において、2021年F1レギュレーションに関するいくつかの変更が承認されたことを発表した。新世代F1マシンが導入される2021年に向け、レースの活性化、安全性向上等を目的とした修正が行われた。

 6日にスイス・ジュネーブで開催された会合の後、新型コロナウイルス感染拡大への対応、2020年F1レギュレーション変更等に加え、2021年F1レギュレーションについてのいくつかの決定が公表された。

 2021年F1技術規則について、以下を含む多数の項目が承認されたと、FIAは発表した。

2021年F1マシン予想図

・マシン同士が接近して競えるようにするという全体的な目標にとって大きなマイナスとなるであろうダウンウォッシュ(注:下向きの空気の流れ)を防ぐ目的で、フロントウイングのプロファイルを変更。

・フロントウイングのエンドプレート、トップボディワーク、リヤウイングのエンドプレートを、チームがより大きな商業用スペースを得られるよう修正。

・全面、側面、背面の衝撃に関しシャシーの強度とエネルギー吸収を大幅に改善。

・車両の電気(高電圧)的安全性を大幅に改善するための多数のアップデート。

・リヤウイングとリヤのインパクト構造へのテザーの義務付け。

 FIAはまた、2021年、2022年、2023年シーズンにおける、パワーユニットの圧力・温度センサーの公式サプライヤーに、クリート社を指名した。

 さらに、2021年以降の財務規定に変更が加えられ、「コスト制限管理者が、F1チーム敷地内外から、いかなる時も監視活動を行うことが認められる」ことも発表された。

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