5月に平和祈念コンサート 広島交響楽団 首席チェロ奏者ら来崎 長崎・旧香港上海銀行長崎支店記念館

「平和の大切さを考えるコンサートにしたい」と話すスタンツェライトさん=長崎市役所

 被爆・終戦から75年の節目を迎えるのを記念して、広島交響楽団(広島市)の弦楽器奏者でつくる「ネリオン・カルテットひろしま」が5月17日、長崎市松が枝町の旧香港上海銀行長崎支店記念館で、平和祈念コンサートを開く。
 同カルテットは、ドイツ出身で同楽団首席チェロ奏者のマーティン・スタンツェライトさん(48)ら4人が2019年に結成。ネリオンは広島原爆投下後の被爆地に咲き、広島市の花になっている「キョウチクトウ」を意味するギリシャ語で、メンバーは音楽を通じて平和の祈りを発信することを目的に活動している。
 平和祈念コンサートは広島市や北九州市など国内4カ所とドイツ国内5カ所でも開く計画。ピアニストを加えた5人編成で、ベートーベンやシューマンらの曲を奏でる。スタンツェライトさんは「戦争体験者が減少する中、平和に対する人々の思いが薄くなっていると感じる。戦前から残る歴史的建造物の美しさを感じながら平和の大切さを感じてほしい」と話している。
 長崎公演は午後6時半開演。チケットは一般3千円、学生2千円で、予約は事務局(電082.577.8114)、メール(ocm@myuche.site)。

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