増設「ウイング」披露も・・・無観客 ハマスタオープン戦

無観客で行われた横浜スタジアムのオープン戦

 満員のファンで埋まるはずだった“オープニングゲーム”に歓声は響かなかった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、7日に横浜スタジアムで行われた無観客のオープン戦。左翼上段に増設された「ウィング席」を含め、空席を示すブルーだけが目についた。

  選手の登場曲などは通常仕様の演出。外野フェンス上部のビジョンにはファンからのメッセージが表示されたが、五回から登板した砂田は「声援がない中でリリーフカーに一人で乗っているのが超恥ずかしかった」。来日4年目のパットンも「退屈な試合。エナジーが湧き起こって来なかった」と本音を漏らした。

 ハマスタで観戦予定だったファンの心境も複雑だ。幼稚園教諭の杉山涼香さん(26)=平塚市=は「仕方がないけど、楽しみにしていたので残念」と諦めきれない様子。

 沖縄での春季キャンプにも一家で駆けつけた小石川佳史さん(37)=横浜市港南区=は「こけら落としのはず。いてもたってもいられなくて来ました。オースティン選手に満員のハマスタを経験してもらいたい」。長女の詩(うた)ちゃん(5)は「柴田選手がんばって!」と残念な気持ちを抑え、場外からエールを送っていた。

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