まるで大型連休 休校中の“息抜き”で公園にぎわい 新型コロナ 密集しない屋外でも対策忘れず

小中学校や高校などの一斉臨時休校後、初めての日曜日の8日は好天に恵まれ、長崎市の稲佐山公園は家族連れでにぎわった

 新型コロナウイルスの感染拡大で始まった小中学校や高校などの一斉臨時休校。日中は自宅で過ごさざるを得ず、子どもたちが退屈しているという話も聞こえてくる。休校後初めての日曜日の8日、長崎市内の公園を訪れると、春の大型連休を思わせるようなにぎわいを見せていた。
 午後1時すぎ、約500台を収容できる稲佐山公園の駐車場はほぼ埋まっていた。子どもたちは芝生広場や噴水の周りを駆け回り、滑り台やアスレチックにも普段より長い列ができていた。
 この日、市内の最高気温は18度まで上がり、4月上旬並みの暖かさ。公園の売店にはアイスクリームなどを買い求める客が並んだ。店員は「5日から人が増え、きょうは特に多い」と忙しそうだった。
 小学生の子ども2人とボール遊びをしていた公務員の男性(39)は「こんなに混雑した時に訪れたのは初めて。どの家庭も子どもを遊びに連れて行く場所に困っているのでは」と苦笑い。「学校からの通知では友だち同士で集まることもよくないとされていたので、家の近くでは遊ばせにくい」と不満ものぞかせた。
 一方、幼稚園児を連れた主婦(29)は「県内でも感染者が出るかもしれないので、ここまで人が集まると公園でも少し心配になる」と懸念。「心配をせずに遊ばせられるよう、感染拡大が早く収まってほしい」と願った。
 長崎市四杖町のあぐりの丘でも子どもたちの元気な声が響いていた。アスレチックの遊具を駆け回っていた小学3年の男児(9)は「休みの日ぐらいは外で遊びたい」と満喫している様子。父親(36)は「7日の土曜日が雨だったが、きょうは晴れたので子どもの息抜きに連れてきた。人の密集しない屋外なら大丈夫かなと思うが、しっかり手洗いはさせたい」と感染も警戒していた。

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