アストロズ・バーランダー 右上腕三頭筋の痛みで早期降板

日本時間3月9日、メッツとのオープン戦に先発したジャスティン・バーランダー(アストロズ)は4イニングを投げる予定だったものの、右上腕三頭筋に痛みを感じたため、2イニング・29球を投げたところで早期降板となった。アストロズのダスティ・ベイカー監督によると、バーランダーの早期降板は故障を未然に防ぐための判断であるようだが、バーランダーは検査を受ける予定となっている。

バーランダーは、タイガース時代の2015年にも右上腕三頭筋を痛め、シーズン最初の2ヶ月ほどを欠場した経験がある。オープン戦初登板で97マイルを計測したバーランダーは、自身の球速だけでなく、キャンプ序盤に痛めた股関節の状態に問題がなかったことに満足した様子を見せていたが、オープン戦2度目の登板となったこの日は、球速が91~94マイル程度にとどまっていた。ベイカーによると、バーランダーは2イニング目を投げ終えたあと、投手コーチのブレント・ストロームに痛みを訴えていたようだ。

ベイカーは「彼が故障しているのかどうかはわからない。今回の措置は故障を予防するためのものだ」とコメント。ただし、「前回の登板と比べて球速が落ちていたことには驚いた。ストロームが私のところへやってきて、バーランダーを交代させるべきだと言ってきたときも驚いたよ」とも語っており、指揮官にとってエース右腕の早期降板は想定外のことだった。

現在37歳のバーランダーは、昨季34試合に先発して21勝6敗、防御率2.58、300奪三振の好成績をマーク。通算3000奪三振の大台に到達しただけでなく、自身3度目のノーヒッターを達成するなど、充実のシーズンを過ごした。今季はチームから昨季20勝のゲリット・コール(ヤンキース)と同14勝のウェイド・マイリー(レッズ)が抜け、バーランダーとザック・グレインキーの両右腕にかかる負担は大きくなるが、バーランダーが離脱するようなことになれば、アストロズにとっては大きなダメージとなる。

現時点では、バーランダーとグレインキーの二本柱に加え、トミー・ジョン手術から復帰するランス・マカラーズJr.が3番手、昨季台頭したホゼ・ウルキディが4番手として開幕ローテーションに名を連ね、5番手の座をオースティン・プルーイット、ジョシュ・ジェームス、フランベル・バルデスらが争っているが、バーランダーの状態次第では、アストロズの先発ローテーションを再編を迫られることになるかもしれない。

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