親に感謝の熱唱 平鹿中生、RADWIMPS「正解」

肩を組み、保護者に向けてサプライズの合唱を披露する平鹿中の3年生たち

 平鹿中学校(秋田県横手市)の3年生105人は8日の卒業式終了後、新型コロナウイルス対策で出席できず校門付近で待っていた保護者たちに、サプライズで合唱を披露した。生徒会長の戸田響さん(3年)が「式で親に感謝を伝えられない今回、少しでも『ありがとう』を届けたい」と企画した。

 曲はロックバンド・RADWIMPS(ラッドウインプス)の「正解」。本来は式の中で保護者や在校生、教職員に披露する予定だった。歌詞に、物事に対する自分なりの「正解」を探して生きようと決意する一節がある。戸田さんは「社会に出ると、答えがない中で考えて行動しないといけない。成長していく自分たちにとって共感する部分が多い」と選曲理由を語る。

 スピーカーから「正解」が流れ始め、3年生が合わせて歌いだした。肩を組み、目を赤くして歌う姿もあった。

 わが子からの思いがけない贈り物に、保護者たちはスマートフォンで撮影したり、涙をぬぐったり。歌が終わると卒業を祝うのろしが上がり、拍手に包まれた。

© 株式会社秋田魁新報社