インディアンスとリンドーアの契約延長交渉が終了

今オフ、トレード放出の可能性が盛んに取り沙汰されていたフランシスコ・リンドーア(インディアンス)は、チームとの契約延長交渉について、レギュラーシーズンの準備に集中するために一定のところで区切りをつけたい意向を示していた。そして、日本時間3月10日、開幕まで2週間強となったことを受け、リンドーアはジ・アスレチックのジェイソン・ロイドに対してインディアンスとの契約延長交渉を終了したことを明らかにした。

先月、インディアンスのクリス・アントネッティ野球部門社長は「本当に難しいシチュエーションだよ。私たちが契約延長を望んでいないわけではないし、フランシスコが望んでいないわけでもない。スモールマーケットの球団が優勝を狙えるチーム作りを続けていくことは本当に難しいことなんだ」と語り、リンドーアと相思相愛でありながらも、決して潤沢とは言えない資金力が契約延長成立に向けての妨げとなっていることを明らかにしていた。

「お互いに(契約延長について)興味は持っているし、双方が契約延長を実現させたいと望んでいる」とアントネッティは語っていたが、リンドーアとの契約延長や、リンドーアのトレード放出など、様々な選択肢がチームにもたらすメリットとデメリットを吟味するなかで、リンドーアが定めたタイムリミットまでに契約延長を実現させることはできなかった。リンドーアとの契約延長交渉は、今季終了後まで持ち越しとなる。

「僕はクリーブランドが大好きだ」とインディアンスとの契約延長に前向きな姿勢を示すリンドーアだが、だからといって自身を安売りするつもりは全くないという。先日、クリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)が9年2億1500万ドルで契約を延長したが、リンドーアはイェリッチより若く、大きな故障歴もなく、走攻守三拍子揃った遊撃手という貴重な存在である。イェリッチよりも高額な契約を得るのは確実であり、インディアンスの資金力を考えると、契約延長を実現させるのは難しいかもしれない。

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