右広背筋痛のバーランダー「開幕に間に合うにはミラクルが必要」

スプリング・トレーニング開始時点で投手陣の選手層に不安を抱えていたアストロズだが、エース右腕を欠いてレギュラーシーズン開幕を迎えることがほぼ確実となった。日本時間3月10日、ジャスティン・バーランダーが右広背筋を痛めていることが判明し、故障者リストに入って開幕を迎えることが濃厚に。現時点では戦列復帰の予定時期など、詳しいことは明らかになっていない。

バーランダーは自身の状態について「レギュラーシーズン開幕日までに復帰するためにはミラクルが必要になるだろうね。ミラクルが起こる可能性を諦めるつもりはないけど」と語り、有力視されていた開幕戦での登板が絶望的になったことを明らかにした。シーズン終盤やポストシーズンといった大事な時期での故障でないことが救いであるとバーランダーは考えているようだが、投球練習を再開する見込みは立っていない。

「検査の結果を見たり、医者と話したりした結果、最悪のシナリオは回避できたみたいだ。もちろん、故障しないことがベストなんだけどね。ベストとワーストの間くらいかな」とバーランダー。ジェームス・クリックGMは「今日聞いたニュースはポジティブに捉えているよ」と語り、長期離脱という最悪のシナリオを回避できる可能性が高いことについて安堵した様子を見せた。

現在37歳のバーランダーは、日本時間3月9日のオープン戦で右上腕三頭筋の痛みを訴え、予定の4イニングを投げることなく、2イニングを投げたところで降板。MRI検査の結果、右広背筋を痛めていることが判明した。バーランダーは、タイガース時代の2015年にも右上腕三頭筋を痛めて開幕からの約2ヶ月を欠場しているが、そのときほど症状は深刻ではないという。

昨季20勝のゲリット・コールがヤンキース、同14勝のウェイド・マイリーがレッズへ移籍し、同21勝のバーランダーも欠く状態で開幕を迎えることになったアストロズ。開幕投手の最有力候補はザック・グレインキーとなり、それ以外はランス・マカラーズJr.、ホゼ・ウルキディ、ジョシュ・ジェームスといったコンディションや実績に不安を抱える投手たちで開幕ローテーションを形成することになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.