ウリクラゲの繁殖に成功 海きららで成体展示

繁殖に成功したウリクラゲ=海きらら

 長崎県佐世保市鹿子前町の九十九島水族館(海きらら)で、繁殖に成功したウリクラゲが展示されている。
 ウリクラゲ科で全国に生息している。ウリのような形をしているのが名前の由来。毒や触手がなく、「櫛(くし)板」と呼ばれる部位に光が反射して虹色に輝く。プランクトンではなく、別の種類のクラゲを食べる。
 これまでは採取していた。生態解明と安定的な展示につなげようと、2017年から繁殖に取り組んだ。しかし卵から100匹以上かえっても、1~2匹しか成体にならなかった。
 このため餌となるクラゲを砕かずに丸ごと与えたり、水流を強めにするなど、飼育方法を工夫。昨年12月と今年1月の2回で合わせて20匹が成体になり、成功した。現在は8匹を展示している。担当の吉田幸さん(26)は「ほかのクラゲも繁殖させたい」と話した。

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