【MLB】イチロー氏は右翼から三塁へレーザービーム始球式? 地元記者「2001年を再現して」

マリナーズの会長付き特別補佐兼インストラクターのイチロー氏【写真:Getty Images】

イチロー氏は26日のレンジャーズとの開幕戦で始球式を務める「2001年のプレーを再現して」

 マリナーズの会長付き特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は、3月26日(日本時間27日)のレンジャーズとの開幕戦で始球式を務める。現役時代にシーズン最多262安打、10年連続200安打、歴代23位のメジャー通算3089安打を記録したレジェンドの始球式について、地元ラジオ局「710AM ESPNシアトル」でコラムニストを務めるジム・ムーア氏は珍提案している。

 実に思い切った提案だ。ムーア氏は「マウンドから90マイル(約144.8キロ)のストライクを投げることは間違いない」とした上で、イチロー氏だからこその始球式を期待した。

「本当に記憶に残るユニークなものにするために、私にはもっと良い考えがある。マリナーズはイチローに彼のポジションであった右翼から始球式を行うことを頼むべきである。そして、本塁ではなく、三塁へ投げてもらう。右翼への打球で一塁から三塁を狙ったアスレチックスのテレンス・ロングを刺した2001年のプレーを再現してもらいたい」

 2001年4月11日のアスレチックス戦。同4月2日にメジャーデビューを果たしたばかりのイチローは8回1死一塁の場面でとてつもない送球を見せた。右前打を捕球すると、三塁へノーバウンドでストライク送球。ボールは低い軌道のまま勢いを失わずに三塁手デビッド・ベルのグラブに到達し、一塁から三塁を狙ったテレンス・ロングをアウトに仕留めた。実況が「レーザービーム」と絶叫したプレーは、今や伝説となって語り継がれている。ムーア氏は、そのプレーを始球式で再現してもらおうというのだ。

イチロー氏の右翼から三塁へ投げる始球式に地元記者も賛同「面白い選択かも」「クール」

 始球式にはマウンドやマウンド前から投げないといけないルールはなく、米殿堂入りした名捕手イバン・ロドリゲス氏は2014年に本塁から二塁への始球式を行って話題となった。イチロー氏の右翼から三塁へ投球する始球式プランについて、米スポーツ局「ESPNシアトル」のシャノン・ドライヤー記者は「右翼から三塁はイチローにとってフェアだと思います。マウンドから投げるのも見たいです。打撃投手として大変素晴らしい投球を見せているので。でも、右翼は面白い選択かもしれません」と心待ち。地元局「ROOTスポーツ」のブラッド・アダム記者も「イチローがまた右翼から投げるのを見るのはクールですね。キャンプで投げているので肩は良い状態です」と期待している。

“珍提案”したムーア氏は次週マリナーズのスプリングトレーニングへ行く予定だという。記事は「話すことができれば、直接イチローに頼む。彼は46歳だが、まだ27歳の時のような送球ができるに違いない。私は彼がチャレンジを受け入れ、殿堂入りキャリアに完璧な締めくくりを見せてくれることを望む」と締めくくられている。

 異例の直談判、そして、伝説となっているレーザービームは今季開幕戦で再現されるのだろうか。(Full-Count編集部)

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