20代こそ要注意!? 子宮頸がんの原因の95%以上を占めるのは…

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。3月2日(月)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、ファッションブランド経営者のハヤカワ五味さんが、若い人こそ子宮頸がんについて意識すべき理由などについて見解を述べました。

◆子宮頸がん、原因の95%以上は……

副作用の報告が相次いでいる子宮頸がんワクチンを巡り、国が2013年に始めた「積極的勧奨」中止の影響で、今後50年間の子宮頸がんによる死者が約1万人増加するとの推計を北海道大学などの研究グループがまとめました。ワクチン接種率が約70%まで回復すれば6~8割の死者が防げるとし、国による勧奨再開を求めています。

まずハヤカワさんは、子宮頸がんに関する誤解について解説。がんは比較的に生活習慣などが原因とされるものが多いなか、「子宮頸がんはウイルスによるものがほとんど」であり、その確率は95%以上にものぼります。しかし、子宮頸がんの原因について「誤解している人がとても多い。あくまでウイルス性のものなのでインフルエンザや新型コロナウイルスなどのように他人にうつる可能性があるし、感染しても発症しない場合もある」と指摘。

その原因となるウイルスとは、「HPV(ヒトパピローマウイルス)」です。これは女性でHPVを持つ人もいるだけでなく男性が媒介になる場合もあるが、「自分がHPVを持っているか知らない人がほとんどだと思う」と現状を案じるハヤカワさん。

しかも、HPV保持者について「性交経験者は全員可能性がある」と言います。避妊具を使ったとしても完全な予防はできないだけに「自分がウイルスを持っているのか確認し、持っていた場合はその後しっかりと検診に行けるかが重要」と言い、さらには「ウイルス性だからこそ、生活習慣などに関係なく20代からなり得る。本来20代からチェックすべきで、意識しておくべき」と注意を促します。

◆副作用のある子宮頸がんワクチンは必要か!?

現在、HPVの感染を防ぐ子宮頸がんワクチンについては国内でも賛否両論あるそう。ハヤカワさんは基本的に支持派ですが、ワクチンを打たないのであれば「最低でも2年に一度は検査に行かなくてはいけない」と主張します。

そして、子宮頸がんに対する政府の対応について「ぬるい」と指摘。検査に対するフォローがなく、一部の情報感度の高い人だけがワクチンを打っていて、知らない人はそのままという人が多いのが現状のようです。

また、世間では「20代以上はワクチンが打てないのでは」という誤解もあるそうですが、ハヤカワさんは「それまでにもらってしまったHPVを倒すことはできないが、これからのHPVを防ぐ効果はある」と言います。さまざまな事情でワクチンが打てなかった人に向け、「子宮頸がんの検査はすぐに済むくらいに簡単なので、他の検査を受けるときに合わせてお願いするのもいいと思う。今からでもワクチンを打つという選択肢もあるし、そのあたりは情報を調べてほしい」と訴えます。

国際ジャーナリストの高橋浩祐さんは、友人の高校生の娘が子宮頸がんワクチンを打ち、全身マヒを起こしてしまったそう。ワクチンを推奨する人がいる反面、実際に副作用が出る人がいてリスクはゼロではないだけに、「ワクチンを受ける人は、しっかりと見極めてほしい」と言いつつ、「やはり何より検診が重要だと思う」とハヤカワさんの意見に賛同。

一方、キャスターの宮瀬茉祐子は情報格差による差異を懸念しつつ、「子宮頸がんもそれなりのお金がかかるので、そういったところをフォローしていかないと、どんどん格差が広がっていくだけ」と指摘し、行政に対し20代からの手厚いフォローを望んでいました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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