レンタカーの無人貸し出しサービスに期待!J.D.パワーが2020年レンタカーサービス顧客満足度調査

オリコン 「レンタカー」「格安レンタカー」「カーシェアリング」ランキング

トヨタレンタカーが2連続で1位となるも新たなニーズも明らかに

J.D. パワー 2020年レンタカーサービス顧客満足度調査

調査結果ではトヨタレンタカーが2年連続で総合満足度第1位を獲得。「車両」「出発/返却時の対応」「サービスメニュー」「予約」の4ファクターで、対象6社中最高評価となった。

ただ、今回最も注目すべきは、「無人貸し出しサービス」のニーズが拡大しているという点。「迅速さ」「使い勝手」「利用料金」すべてにおいて無人貸し出しサービスの満足度が顕著に高い傾向であることに注目したい。

レンタカー無人貸し出しサービスの主な利用者は20~30代

日産のカーシェアリングサービス 「NISSAN e-シェアモビ」

本調査では、各事業者での利用率は1割以下と、まだ一般的には普及していないレンタカーの「無人貸し出しサービス」のニーズが高い傾向であることがわかった。

出発・返却における迅速さのみならず、サービスメニューや予約システムの使い勝手、利用料金といった点に対する満足度も顕著に高い傾向が見られる。

レンタカーの無人貸し出しサービスとは、アプリや会員カード等を利用して、予約・支払から出発・返却における手続きや開錠・施錠までの全てを利用者自身で行うサービスだ。

利用者の特徴としては20~30代といった年代が、月に1回程度あるいは2~3カ月に1回程度で比較的利用頻度が多く、旅行をはじめドライブやゴルフ・スキーといった半日から1日以内でのレジャー利用が多い傾向にある。

カーシェアリングにはない安心感がレンタカーの強み

マツダ デミオのレンタカー ※写真はイメージです
トヨタ 86のレンタカー ※写真はイメージです

レンタカーの無人貸し出しと同様のサービスにカーシェアリングが挙げられる。ところが、「トラブル時の対応や補償」、「利用しない月がある場合の費用」、「車の清掃状態や清潔さ」といった点において不安や懸念がある。加えて個人間でのやり取りになる為、「長時間での利用がしづらい」、「利用日よりもだいぶ前から予約できない」といった不満も多い。

近年、複数のレンタカー事業者が提供を始めている無人貸し出しサービスに期待することとして、「24時間営業所の増加」が挙げられ、有人店舗の営業時間外である夜間や深夜、早朝での利便性を求める声が高まっている。

今後レンタカーに期待することとして、「24時間営業所の増加」が最も多く、店舗営業時間外である夜間や深夜、早朝での利便性を求める顧客は多い。こうした顧客への解としても今後セルフサービスによる無人貸出・返却サービスの拡充が望まれる。

ベースとなる営業店舗がある安心感や、前もって予定を立てながら計画的に借りられる、そういったレンタカー事業ならではの特徴がより打ち出されていくことに期待したい。

調査概要

■実施期間:2020年1月

■調査方法:インターネット

■回答者数:8,658人

■対象者:直近半年以内にレンタカーを利用した18~64歳男女(法人、代車利用を除く)

サービスの利用状況や各種経験、満足度を聞き調査を行い、総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。各ファクターは影響度によりポイントを振り分けている。(カッコ内が影響度)

・各種料金(30%)

・車両(22%)

・出発/返却時の対応(22%)

・サービスメニュー(17%)

・予約(ウェブページ/モバイルアプリ/電話)」(10%)

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