環境省と気象庁、熱中症の新警戒情報を創設

環境省と気象庁は3月13日、熱中症の新警戒情報として、「熱中症警戒アラート(仮称)」を導入する計画を発表した。気象庁を管轄する国土交通省の赤羽一嘉大臣が明らかにした。関東甲信地方では東京オリンピック・パラリンピックに合わせ導入する予定で、建設業など夏季の労働安全への活用が見込まれる。

これまで環境省は暑さ指数、気象庁は高温注意情報で注意を呼びかけている。しかし暑さ指数は国民の間の認知度が低い、高温注意情報は発表基準である最高気温35℃以上が必ずしも熱中症の救急搬送人数と相関していない他、発表回数が多く情報の重みが薄れているという課題もある。

「熱中症警戒アラート」では統一的指標を作り、報道機関や地方自治体、ネットなどを通じて国民の暑さ対策に生かす。4月から環境省と気象庁による有識者を交えた共同検討会を開き、7~10月に関東甲信地方で先行実施し検証、2021年度から全国に導入する方針としている。赤羽国交相は「このアラートを高齢者や若年層、訪日外国人旅行者を含めたあらゆる層に発信したい」と述べた。

「熱中症警戒アラート」について説明する赤羽国交相

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