【新型コロナ】症状が…外出控え、マスクも徹底、受診 川崎の男性「患者のお手本」

川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長

 「患者のお手本のような行動だ」―。川崎市で初めて新型コロナウイルスへの感染が確認された多摩区在住の70代の無職男性について、政府専門家会議のメンバーで川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は13日の市の対策本部会議で、発症後の対応をたたえた。

 市によると、男性は1日に東京都内の飲食店で知人ら4人と会食し、4日以降にのどの痛みや微熱などの症状が出た。10日になって会食した北海道在住の知人が陽性だったことが分かり、男性は翌11日に帰国者・接触者相談センターに連絡、自分の車で指定の医療機関に赴いた。

 会議後に報道陣の取材に応じた岡部所長は、▽症状が出て以降、外出を極力控えた▽1人暮らしで避けられない買い物時にはマスク着用を徹底した▽知人の感染を把握後、自主的に相談センターに連絡し、適切な医療機関で受診したーなど男性の一連の行動を高く評価。「感染リスクを低くしてくれたことで、男性から市内に広がることはないだろう」と述べた。男性は落ち着いた状態で、岡部所長は「早く回復してほしい」と願った。

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