長崎県内で新型コロナの感染者を初確認 離島での感染確認は全国初

県内での新型コロナウイルス感染者の確認について記者会見する中村知事=14日午前10時35分、県庁

 長崎県は14日、壱岐市に転入してきた30代の自営業男性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。現在、同市内の医療機関に入院しているが、症状はないという。県は男性の詳しい行動歴を調べている。県内の感染者確認は初めて。離島での感染確認は全国初とみられる。

 県によると、男性は12日に壱岐市に転入。同日午後8時ごろ、それまでに2回接触した大阪府在住の知人の感染を知り、壱岐保健所に相談。13日、医療機関を受診して検体を採取。14日朝、県環境保健研究センター(大村市)のPCR検査で感染が判明した。
 男性は海外渡航歴はない。壱岐市に転入する前の住所地は京都府。12日に感染が分かった知人と2月21日に神戸市のイベントスペースで、3月4日にも大阪市で会っていた。
 男性は、別の知人と2人で、3月12日午前10時半博多発の高速船「ジェットフォイル」で壱岐市入り。市内で昼食を取った。島内では壱岐市在住の別の1人も一緒に行動していた。
 大阪の知人の感染が分かった12日夜、3人は、住民との接触を避けるためテントや車に宿泊。13日は市が用意したコテージや車で寝泊まりした。
 県は、濃厚接触者の同行者2人の健康状態を確認しながら、PCR検査をするかどうか判断する。
 県からの連絡を受け、高速船の運行会社は船内の消毒作業などを実施した。


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