鮮やか防波堤にマダイの絵 平戸・生月小6年生が卒業制作

防波堤にマダイの絵を完成させた児童ら=平戸市

 長崎県平戸市生月町の市立生月小(平松紀子校長)6年生21人が地元の生月漁港防波堤(全長約400メートル)を巨大なキャンバスに見立て、卒業記念として制作に取り組んできたマダイの絵(縦約4メートル、横約10メートル)が13日、完成した。子どもたちは19日に卒業式に臨む。
 郷土愛の醸成や漁業の担い手育成を目的に、生月漁協(豊増見喜雄組合長)と同校PTA(谷本智秀会長)が協力。2013年度から続く卒業記念の取り組みで、防波堤には先輩たちが描いてきたヒラマサやタコなど同漁協で水揚げされる水産物の絵が並ぶ。
 児童らは今月2日、下描きの絵にピンクや水色など6色のペンキで色を塗った。新型コロナウイルス感染防止に伴う臨時休校後、久しぶりの再会となった13日には、マダイの目の部分を入れて仕上げた。
 2匹のマダイが海を力強く泳ぐ姿を表現。中学生になっても頑張ろうという決意や、「おめでたい」に引っかけ、結婚を機に宮崎県の小学校に赴任する恩師の弓井沙耶香教諭(27)をお祝いする気持ちを込めた。
 永田璃紗さん(12)は「絵を見て地域の皆さんが楽しい気持ちになってもらえれば」と笑顔。弓井教諭は「大好きな子どもたちには、描いたマダイのようにいつまでも輝き続けてほしい」と話した。

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