ボッタス、クルサードらが登場予定のF1ファンイベントも新型コロナウイルスの余波で中止に

 3月29日(日)に南アフリカ共和国のヨハネスブルグで開催予定だった『ハイネケン・F1・ヨハネスブルグ・フェスティバル』は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期されることが決定した。

 これまでも、同様のイベントがロンドン、上海、ミラノ、マイアミ、シカゴ、ロサンゼルス、サンパウロなどで開催されてきた。先月イベント開催が発表されたばかりだったヨハネスブルグでの開催だった、新型コロナウイルス拡大の前例のないスピードに飲み込まれてしまった。

 ヨハネスブルグのあるハウテン州とのパートナーシップにより計画されていたこのイベントでは、メルセデス、レッドブル、ルノーの3チームがヨハネスブルグの公道で走行する予定だった。デモ走行のほかにも『DHL eスポーツチャレンジ』や『ピレリ・ピットストップ・チャレンジ』、スーパーカーやF1600、ヒストリックカーの展示なども行われることが決まっていた。

 また、当初はメルセデスのバルテリ・ボッタスと元F1ドライバーのデビット・クルサードがこのイベントに参加する予定だったという。

 しかし3月14日(日)に、F1はこのようなイベントをすべて延期にすることを発表。ただ、将来的にはどこかのタイミングでこのイベントを開催することを望んでいる。

 今回のイベント延期についてF1はプレスリリースを発表し、「COVID-19に関する現在進行中の世界的な状況が原因で、3月29日に開催されるハイネケン・F1・ヨハネスブルグ・フェスティバルは、イベントに参加するすべてのファンと参加者の安全を守るために延期された。公的な安全の観点から、適切なタイミングでスケジュール変更の決定が行われる」と延期理由とスケジュールの変更について述べた。

 F1のマーケティングおよびコミュニケーションディレクターを務めるエリー・ノーマンもリリースでコメントを発表し、ファンの安全と健康が最優先事項だと主張した。

「今週初めにCovid-19をパンデミックと分類した世界保健機関(WHO)からの発表を受けて、フェスティバルを延期するという残念な決定を下した」

「我々のファンの健康と安全が最優先事項であるが、この決定が我々のファンにとって残念なことだと我々は理解している」

「我々はすべてのパートナーと、イベントの開催に関与した人々に感謝したい。F1の興奮を南アフリカに呼び戻すために全力で取り組んでいる」

2017年にヨハネスブルグのキャラミ・グランプリ・サーキットで行われた『トップ・ギア・フェスティバル』でデビット・クルサードがデモランを実施

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