支配下登録の実感は「新しい背番号でマウンドに立ったら」
ソフトバンクの尾形崇斗投手が16日、支配下登録された。会見を終えた尾形が報道陣の前で会見では語れなかった本音を語った。
育成同期の砂川リチャード内野手と2人での会見とあって、特別緊張した素振りは見せなかった尾形。会見後、PayPayドームのグラウンドで行われた囲み取材で、さらなる本音が飛び出した。
まず会見を終えて「まだ実感がわかないです」と語った尾形は「新しい背番号でマウンドに上がる時に、責任感や実感がわいてくると思います。その時は僕の開幕というくらいの気持ちで投げたい」と2桁背番号で上がるマウンドを心待ちにした。
会見では背番号「39」が森唯斗投手の「38」と千賀滉大投手の「41」の間と表現し「その2投手に負けないように」と語っていたが改めて「千賀さんのように相手チームに絶望を与えるような投手、森さんのように『もう負けた』と思わせる投手でありたい」と説明。
オフに派遣された台湾ウインターリーグで手応え「精神力も技術が格段に上がった」
そのうえで「先発は長いイニングみんなから注目されますが、僕自身が楽しみだと思うのはクローザーですね。勝負事、戦いが好きなので、1週間に1度投げる先発よりも、毎日敵と本気の勝負ができる方がいい」と本音を吐露した。
さらに「ここで打たれたら負けるという場面で出てきて抑えた時の喜びは何物にも代えがたい。ピンチが大好きなんで、そういう場面で自分の能力を上げていきたい」と続けた。
また、改めてこのオフに派遣された台湾ウインターリーグでの経験が大きかったと語る。「去年と比べて精神力も技術が格段に上がったと思っています。修正能力も去年と比べ物にならない。ブルペンで悪いなと思っても、ブルペンでの5球で修正できるようになりました。それはやっぱり台湾のウインターリーグで数多く投げれたことが大きかったと思います」と尾形。
ようやくスタートラインに立った尾形は、新たな育成の星となるべくこれからも自慢のまっすぐで勝負をかけていく。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)