マスク着用が「接客」と「美容」に及ぼす影響
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっていますね。
通常はマスク着用が許されていない客室乗務員ですが、今回はマスク着用が徹底される会社も多くなり異例の事態となっています。
感染予防の観点から着用するマスクですが、元CAホスピタリティ講師の視点で見ると、表情筋への意識が低下することで接客と美容にも影響を及ぼしていると考えられます。
ここでは、ホスピタリティ講師の藤田恵梨が、マスク着用時でも好印象を与える表情筋の使い方についてお話します。
マスク着用の接客は失礼?
マスクを着用し接客することにおいて賛否両論ありますが、マスク着用でもお客様に好印象を与える接客ができるのであれば、失礼にはあたらないと筆者は考えています。
マスクをしていてもお客様に好印象を与えるためには、従業員の根本的な接客力をあげることが大切です。そしてその鍵を握るのが表情です。
人は見た目で55%、人を判断すると言われています。
マスクで顔の半分が隠れてしまっている状態では、表情が伝わりにくいため、いつもと同じ接客をしていても印象が悪くなってしまうことも起こりかねません。
では、マスクを着用した状態で、好印象を与えるにはどこに気を付ければよいのでしょうか。
次のページでは、マスク着用時のコミュニケーションのポイントについて解説していきますね。
次のページ: マスク着用時のコミュニケーションのポイント
マスク着用時のコミュニケーションのポイント
マスクを着用した状態で、好印象を与えるにはどこに気を付ければよいのでしょうか。
まずは表情です。鼻から下がマスクで隠れてしまっているので、目から上の表情(目と眉毛)をいつも以上に意識することが大切です。
笑顔を作るときには、頬骨の筋肉をあげて笑い、目だけ見ても笑っていると分かるようにするのがポイントです。また、マスクで隠れてはいますが、見えていなくても口角を上げるように意識することで笑顔の質が変わってきます。
悲しい表情を作るときは、眉毛を「ハ」の字に下げて、お相手の悲しい気持ちに寄り添えるようにしましょう。
それでも、目から上の表情だけで伝えられることにが限界がありますので、マスク着用時こそいつも以上に言葉を惜しまないコミュニケーションを心がけることが大切です。
目から上の表情と言葉を惜しまないコミュニケーション。この2点を気をつけるだけで、大半のお客様にはウェルカム感が伝えられるはずです。
マスク着用で顔がたるむ!?
今回の新型コロナウイルスが終息するまではまだ時間がかかりそうです。
マスクを着用することで、表情筋を使う意識が減少するため、長期間マスクをし続けることで、顔の筋肉の衰退に繋がってしまいます。
マスクをすることで肌の保湿に繋がり美容には好影響と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、表情筋の観点から見るととても恐ろしいことです。
新型コロナウイルスが終息し、マスクを外したときに鏡を見て驚くことのないよう、こんな時こそお話する相手の心情に寄り添ってお顔の表情を豊かにしてくださいね。